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学生・未成年でも会社は作れるか

この記事の結論
  • 民法5条により、未成年者(18歳未満)が会社設立のような法律行為をするには法定代理人の同意が必要(e-Gov法令検索・民法)
  • 2022年4月1日施行の民法改正で成年年齢が18歳に引き下げられ、18歳・19歳は単独で会社を設立できるようになった(法務省)
  • 発起人・取締役になれるのは意思能力を有する15歳以上が目安とされ、印鑑登録も15歳未満は多くの自治体で不可(取手市ほか自治体の印鑑登録案内)
  • 親権者が父母双方の場合は原則両方の同意が必要、母(または父)のみが親権者の場合はその一方の同意でよい
この記事の内容
  1. 結論:未成年でも作れるが、年齢で手続きが変わる
  2. なぜ親の同意が必要なのか(民法5条)
  3. 何歳から一人で会社を作れるか
  4. 発起人・取締役になれる年齢の目安
  5. 18歳以上と15〜17歳:手続きの違い
  6. 15〜17歳が会社を作る流れ
  7. 実印(印鑑登録)でつまずきやすい点
  8. 法人口座の開設でつまずきやすい点
  9. 合同会社なら未成年でも作りやすいか
  10. 文例:法定代理人の同意書
  11. チェックリスト:未成年者が会社を作る前に確認すること
  12. 実体験について、正直に書きます
  13. 次にやること

この記事は、学生や未成年者本人、またはその親で、「会社を作ってみたいが、未成年でもできるのか」「何歳から一人で設立できるのか」が分からない人に向けて書いています。 結論から言うと、未成年者でも会社は作れます。ただし18歳未満(2026年時点の成年年齢は18歳)の場合は、法定代理人(通常は親権者)の同意が必要で、これは会社設立という手続きが法律上の「法律行為」にあたるためです。 この記事では、何歳から一人で設立できるのか、15〜17歳ではどこで親の同意が要るのか、18歳以上との手続きの違い、実印や法人口座開設でつまずきやすい点を、比較表と同意書の文例つきで整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 学生や未成年でも会社を作れるのか、そもそも法律上できるのかが分からない
  • 親の同意が必要と聞いたが、どの手続きで・どちらの親の同意が要るのか分からない
  • 18歳以上と15〜17歳とで、手続きがどう変わるのか分からない

結論:未成年でも作れるが、年齢で手続きが変わる

未成年者が会社(株式会社・合同会社)を作ることは、法律上できます。年齢によって手続きが次のように分かれます。

  1. 18歳・19歳:成年として扱われ、単独で会社を設立できる(2022年4月1日施行の民法改正で成年年齢が18歳に引き下げられたため)
  2. 15〜17歳:発起人・取締役になれるが、法定代理人(通常は親権者)の同意が必要
  3. 15歳未満:意思能力の観点から発起人・取締役になるのは実務上難しいとされる

最も見落とされやすいのは、「18歳未満なら常に一律で親の同意が要る」わけではなく、2022年4月の民法改正で18歳・19歳は成年になったため、この2学年は一人で手続きできる、という年齢の境目です。 自分や子どもが何歳にあたるかで、必要な書類と手間がまったく変わります。

なぜ親の同意が必要なのか(民法5条)

未成年者(18歳未満)が単独で有効な法律行為をするには、原則として法定代理人の同意が必要です。民法5条1項は「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない」と定めており、同意を得ずに行った法律行為は取り消すことができるとされています(e-Gov法令検索・民法)。

会社の設立(定款の作成、出資、設立登記の申請)は、この「法律行為」にあたります。そのため、18歳未満の人が会社を設立するには、法定代理人の同意が要る、というのが基本の考え方です。 法定代理人は通常、親権者(父母)です。父母が離婚していて親権者が一方のみの場合は、その一方の同意で足ります。

なお民法6条1項は、法定代理人から一種または数種の営業を許可された未成年者は、その営業に関しては成年者と同一の行為能力を持つと定めています(e-Gov法令検索・民法)。ただし6条の営業許可は、対象を特定した「一種又は数種の営業」に限られ、包括的・無制限の許可はできないとされており、会社設立という行為そのものを丸ごとこの許可でまかなえるわけではありません(複数の法律解説記事で確認。2026年9月確認)。そのため、素直に法定代理人の同意を得る前提で進めるのが確実です。

何歳から一人で会社を作れるか

2022年4月1日、民法の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました(法務省「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」)。これにより、18歳・19歳は法律上「成年」として扱われ、契約や会社設立を単独で行えるようになりました。

年齢 区分 会社設立の単独可否
18歳以上 成年 単独で可能(法定代理人の同意は不要)
15〜17歳 未成年 発起人・取締役になれるが、法定代理人の同意が必要
15歳未満 未成年 発起人・取締役に就くのは実務上難しいとされる

2022年4月1日の時点で18歳以上20歳未満だった人(2002年4月2日〜2004年4月1日生まれ)はその日に成年になり、2004年4月2日以降生まれの人は18歳の誕生日に成年に達します(法務省)。自分の生年月日から見て、すでに18歳の誕生日を迎えているかどうかが、単独で設立できるかの分かれ目です。

発起人・取締役になれる年齢の目安

会社法自体には、発起人や取締役の年齢の下限を定めた条文はありません。ただし、意思能力(自分の行為の結果を判断できる能力)がない者の法律行為は無効とされるため、実務上は「15歳以上なら法定代理人の同意を得て就任できるケースが多く、15歳未満は意思能力の有無が個別に問われ実務上難しい」という目安で運用されています(複数の司法書士事務所の解説記事で確認。2026年9月確認)。15歳という区切りは、遺言ができる年齢を15歳以上と定める民法961条とあわせて説明されることが多い数字ですが、「15歳未満は一律に不可」と明文で定めた条文はなく、あくまで実務上の目安である点には注意してください。

18歳以上と15〜17歳:手続きの違い

同じ「未成年でも会社を作れる」でも、18歳以上か15〜17歳かで、必要な書類が変わります。

項目 18歳・19歳 15〜17歳
法定代理人の同意 不要 必要
定款への記載 本人の署名・押印のみ 本人に加えて、法定代理人の同意書(または定款への法定代理人の記名押印)が必要
定款認証(株式会社の場合) 本人が公証役場へ 本人+法定代理人(委任状があれば法定代理人は同席不要な場合あり。公証役場により対応が異なる)
実印(印鑑登録) 通常の手続きで登録可能 15歳以上なら法定代理人の同意を得て登録可能(自治体による)

表の中で特に見落とされやすいのが、定款認証の場面です。 株式会社を設立する場合、定款は公証役場で認証を受ける必要があり、15〜17歳が発起人に含まれる場合は、法定代理人の同意書か、定款そのものへの法定代理人の記名押印が求められます。委任状を用意すれば法定代理人が公証役場に同席しなくてよい場合もありますが、対応は公証役場によって異なるため、事前に管轄の公証役場へ確認してください。

15〜17歳が会社を作る流れ

15〜17歳が株式会社を設立する場合の大まかな流れです。

  1. 事業内容・出資額・役員構成を決める(未成年者本人が発起人になるか、取締役も兼ねるかを決める)
  2. 法定代理人(親権者)に、設立の目的と内容を説明し、同意を得る
  3. 定款を作成する(法定代理人の同意書を添付するか、定款に法定代理人が記名押印する)
  4. 公証役場で定款認証を受ける(必要書類・同席の要否は事前に公証役場へ確認)
  5. 出資金を払い込む
  6. 法務局へ設立登記を申請する(登記申請書に法定代理人の同意書を添付)

合同会社の場合は定款認証の手続きがない分、3〜4の工程が簡略化されますが、法定代理人の同意が必要な点は共通です。

実印(印鑑登録)でつまずきやすい点

会社の設立登記や契約には、代表者個人の実印(印鑑登録証明書とセットの印鑑)が必要になる場面があります。印鑑登録の年齢要件は自治体の印鑑条例で定められており、多くの自治体で15歳未満の人および成年被後見人など意思能力を有しない人は印鑑登録の対象外とされています(取手市の印鑑登録案内で確認。2026年9月確認)。

15歳以上の未成年者が印鑑登録をする場合は、法定代理人からの印鑑登録申請の同意書が必要で、法定代理人自身が印鑑登録をしていない場合は申請できない、という運用をとる自治体もあります(笛吹市の印鑑登録案内で確認。2026年9月確認)。印鑑登録は自治体ごとに条例が異なるため、必要書類は事前に住民登録先の役所に確認してください。

法人口座の開設でつまずきやすい点

法人の銀行口座に、代表者個人の年齢の下限があるわけではありません。ただし法人口座の開設審査では事業の実態(取引先、事務所の有無など)が確認されるのが通常で、代表者が未成年の場合に審査がどう変わるかは金融機関ごとの内規によるため、調べた範囲では統一的な基準を示す一次情報を確認できませんでした(2026年9月確認)。 開設予定の金融機関には、設立準備の段階で直接問い合わせておくことをおすすめします。

合同会社なら未成年でも作りやすいか

合同会社は株式会社と異なり定款認証が不要なため、設立にかかる工程と費用が少なくて済みます。ただし、業務執行社員(合同会社における経営の担い手)になる場合も、発起人・取締役と同じく未成年者は法定代理人の同意が必要という点は変わりません。会社形態による免除規定はない、と理解しておいてください。

文例:法定代理人の同意書

株式会社・合同会社どちらの設立でも使える、法定代理人の同意書の文例です。実際に使う際は、公証役場・法務局ごとに指定の書式がある場合があるため、事前に確認したうえで調整してください。

同意書

私は、下記の者が発起人(および取締役)として
株式会社(合同会社)○○を設立することに同意します。

未成年者の氏名:○○ ○○(生年月日:○年○月○日)
未成年者との続柄:(父・母)

令和○年○月○日

住所:
氏名:○○ ○○           印
未成年者法定代理人(親権者)

住所:
氏名:○○ ○○           印
未成年者法定代理人(親権者)

親権者が父母双方の場合は、原則として両方の署名・押印が必要です。父または母のみが親権者の場合(単独親権)は、その一方の署名・押印で足ります。

チェックリスト:未成年者が会社を作る前に確認すること

設立の準備を始める前に、以下を1つずつ確認してください。

  • □ 自分(または子ども)が18歳の誕生日を迎えているか(2022年4月1日以降は18歳で成年)
  • □ 18歳未満の場合、法定代理人(親権者)が誰か、両方の同意が必要か一方でよいかを確認したか
  • □ 法定代理人に、事業内容・出資額・役員構成を説明し、同意を得たか
  • □ 定款に法定代理人の記名押印をもらうか、同意書を別途用意するかを決めたか
  • □ 株式会社の場合、定款認証を行う公証役場に、未成年者が発起人にいる場合の必要書類・同席の要否を確認したか
  • □ 実印が必要な場合、住民登録先の自治体で印鑑登録の年齢要件・必要書類を確認したか
  • □ 法人口座を開設予定の金融機関に、代表者が未成年の場合の審査要件を確認したか

実体験について、正直に書きます

私の場合

正直に書きます。私自身は未成年のときに会社を設立した経験はなく、この記事で書いた法定代理人の同意や定款認証の手続きを、未成年者本人の立場で経験したわけではありません。前職は会社員(執行役員)で、2026年に退職し、現在は成人してから合同会社の設立準備を進めている当事者ですが、未成年者としての設立経験はありません。この記事は、民法の条文と法務省の公表情報、複数の司法書士・行政書士事務所の解説記事を調査した範囲でまとめたものであり、実際に未成年者が会社を設立する際は、管轄の公証役場・法務局・自治体の窓口に事前に確認し、必要に応じて司法書士や行政書士に相談してください。

次にやること

まず、自分(または子ども)がすでに18歳の誕生日を迎えているかを確認してください。 18歳以上ならば単独で設立手続きを進められますが、18歳未満であれば、法定代理人(親権者)に事業内容を説明し、同意を得るところから始める必要があります。あわせて、定款認証を行う公証役場と、実印の登録先である住民登録先の自治体に、未成年者が発起人にいる場合の必要書類を事前に確認してください。


※本記事は2026年9月9日時点で調査した民法の条文、法務省の公表情報、複数の司法書士・行政書士事務所の解説記事、自治体の印鑑登録案内に基づくものです。実際の手続きは、管轄の公証役場・法務局・自治体の窓口、または司法書士・行政書士にご確認ください。

出典 - 民法|e-Gov法令検索(民法5条:未成年者の法律行為には法定代理人の同意が必要であること、6条:許可された営業の範囲内では成年者と同一の行為能力を持つことを確認。2026年9月確認) - 民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について|法務省(2022年4月1日施行、成年年齢が18歳に引き下げられたことを確認。2026年9月確認) - 民法(成年年齢関係)改正Q&A|法務省(2022年4月1日時点で18歳以上20歳未満だった人はその日に成年に達し、以降生まれの人は18歳の誕生日に成年に達することを確認。2026年9月確認) - 15歳以上の未成年者が印鑑登録をする場合|笛吹市(15歳以上の未成年者が印鑑登録をする場合、法定代理人からの同意書が必要で、法定代理人自身が印鑑登録をしていなければ申請できないことを確認。2026年9月確認) - 印鑑の登録を受けることができないかた|取手市(15歳未満の人および成年被後見人は、民法上意思能力を有すると判断し難いことから印鑑登録を受けられないことを確認。2026年9月確認) - 未成年者の発起人・取締役就任、定款認証時の法定代理人の同意に関する司法書士・行政書士事務所の複数の実務解説記事(ふくおか司法書士法人、会社登記相談プラザ、司法書士法人まちたま、きりログほか。就任可能な年齢の実務上の目安、親権者双方または一方の同意の要否、定款認証時の委任状の扱いについて記載内容が概ね一致することを確認。個別の公証役場・自治体の対応が記事間で異なる場合があるため、実際の手続きは窓口に要確認。2026年9月確認)

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会社を辞めて、会社をつくる準備をしている当事者です

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。2026年に退職し、いまは求職活動と並行して、会社を立ち上げる準備を検討している段階です。まだ登記はしていません。調べて確かめたことだけを書き、済んでいない手続きは「これから」と正直に書きます。体験のふりをしません。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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