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法人口座の開設に必要な書類

この記事の内容
  1. 結論:中心の書類は5種類。違いは「期限」と「条件」
  2. 有効期限は銀行で違う。一番短い期限に合わせて取る
  3. 実質的支配者の書類とは何か。何を出せばいいのか
  4. 事業の中身が分かる資料は、何を出せばいいのか
  5. 書類を取るお金はいくらか
    1. 計算例:2つの銀行に申し込むとき、証明書代はいくらか
  6. 書類を用意する順番は、この6ステップ
    1. チェックリスト:窓口に行く前に確かめること
  7. 代表者以外が行くときと、住所が違うときの追加書類
  8. 所要日数と、断られるときのこと
  9. 文例:銀行への電話・問い合わせ
  10. 補足:この記事で確認できていないこと
  11. 次にやること

会社を作ったばかりで、法人口座の申込みに何を持っていけばいいのか分からない人が、書類の種類と、取る順番を知りたいときに読む記事だ。必要な書類、銀行ごとに違う有効期限、取得にかかるお金、順番を、チェックリストと計算例つきで答える。

銀行のページを開くと、書類の名前が並んでいて、「実質的支配者」など聞き慣れない言葉も出てくる。何から取ればいいのか、どれが自分に当てはまるのかが分からず、手が止まるのは自然なことだ。先に言っておくと、調べた範囲では、どの銀行でも中心になる書類は同じ数点で、違うのは有効期限と、追加で求められる条件だった。

結論:中心の書類は5種類。違いは「期限」と「条件」

今回見た銀行の公式ページ(名古屋銀行、りそな銀行、楽天銀行。2026年10月8日確認)から、共通して出てくる書類を並べると、次のとおりだ。

書類 何のために出すか 今回見た3行での記載
履歴事項全部証明書 その会社が本当にあること、住所、事業目的を示す 名古屋銀行・楽天銀行に記載(りそな銀行は今回見た一覧に記載なし)
法人の印鑑証明書 会社の実印が本物であることを示す 3行とも記載。ただし「必須」か「条件付き」かが違う
来店・申込みする人の本人確認書類 窓口に来た人(口座管理者)が誰かを示す 3行とも記載
実質的支配者の確認書類 会社を実際に動かしている人を示す 3行とも記載
事業の中身が分かる資料 何で稼ぐ会社かを示す 楽天銀行は必須(いずれか1点)、りそな銀行は任意、名古屋銀行は今回の一覧に記載なし

つまり、迷ったら、まず上の5種類を全部用意する。足りなければ、銀行が追加を教えてくれる。

有効期限は銀行で違う。一番短い期限に合わせて取る

書類の「何か月以内か」は、同じ書類でも銀行で違う。今回見たページでは、次のとおりだった(2026年9月22日確認)。

書類 名古屋銀行 りそな銀行 楽天銀行
履歴事項全部証明書 発行後6か月以内 今回の一覧に記載なし 発行日から6か月以内
法人の印鑑証明書 発行後6か月以内 発行後3か月以内 発行日から3か月以内
実質的支配者リストの写し 発行後1年以内 今回の記載では確認できず 今回の記載では確認できず

同じ印鑑証明書でも、6か月の銀行と3か月の銀行がある。2行以上に申し込む予定なら、一番短い3か月に合わせて取っておくと、出し直しを避けやすい。

期限を過ぎた書類は、受け付けてもらえないことが多い。ただし、「何か月以内か」は銀行ごとに変わり、改定もされる。取る前に、申し込む銀行の公式ページで確認してほしい。

実質的支配者の書類とは何か。何を出せばいいのか

「実質的支配者」は、聞き慣れない言葉だ。日常語に開くと、その会社を実際に持っている人、動かしている人のことだ。銀行は、犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯収法)第4条により、口座を作るときに取引時確認をする義務がある(法人の実質的支配者の確認は、同条1項4号)。その一部として、会社の持ち主を確認する。

出す書類は、会社の形で変わる。りそな銀行の公式ページ(2026年9月22日確認)では、次のとおりだ。

会社の形 出せる書類(いずれか)
株式会社 申告受理及び認証証明書(全ページ)、実質的支配者情報一覧、法人税確定申告書の別表二、株主名簿
合同会社・合名会社・合資会社 法人税確定申告書の別表二、定款、出資者名簿
一般社団法人・一般財団法人 申告受理及び認証証明書(全ページ)

作ったばかりの会社は、確定申告をまだしていないので、別表二がない。この場合は、設立のときに公証役場でもらった「申告受理及び認証証明書」(株式会社)や、定款・出資者名簿(合同会社)が使える。設立の書類を捨てずに、ファイルにまとめておくと、あとで楽になる。

事業の中身が分かる資料は、何を出せばいいのか

登記簿の「事業目的」は、広く書かれていることが多い。そのため、銀行は「実際に何をする会社か」を、別の資料で確かめたがる。楽天銀行は、次のうち1点を求めている(楽天銀行の必要書類のページ、2026年10月8日確認)。

  • 許認可・登録・届出の写し(申請中のものは不可)
  • 発注書・納品書・請求書の写し(自社発行ではなく、自社宛てのもの)
  • 本業に関わる契約書の写し(業務委託契約書、売買契約書など)
  • その他、取扱商品や取引内容が分かる資料の写し

同じページには、設立から6か月以内の会社は、ホームページがあっても上の資料が必要と書かれている。法人設立届出書や納税証明書は使えない。

りそな銀行は、任意の書類として、会社案内、パンフレット、事業計画書、取引先との調印済みの契約書や請求書、預金通帳の表紙と直近3か月の明細などを挙げている(りそな銀行の必要書類のページ、2026年10月8日確認)。任意と書かれていても、出したほうが説明が伝わりやすいと考えて、用意しておくのが安全だ。

まだ売上がない会社は、契約書も請求書もない。その場合は、事業内容を1枚にまとめる、会社案内を作る、といった形で「今できる資料」を用意する。ただし楽天銀行は、設立6か月以内の会社にはホームページだけでは足りないとしている。りそな銀行は、会社案内や事業計画書を任意書類に挙げている。どの資料で足りるかは、申し込む前に銀行へ聞いたほうがよい。バーチャルオフィスの住所の場合は、名古屋銀行が賃貸借契約書など(法人名義のもの)を求めている(名古屋銀行のページ、2026年10月8日確認)。詳しくは、バーチャルオフィスの住所で口座審査は不利かにまとめている。

書類を取るお金はいくらか

履歴事項全部証明書と印鑑証明書は、法務局で取るときに手数料がかかる。法務省の「登記手数料について」では、令和7年4月1日からの金額は次のとおりだ(2026年10月8日確認)。

書面請求(窓口) オンライン請求・送付 オンライン請求・窓口受取
登記事項証明書(履歴事項全部証明書を含む) 600円 520円 490円
印鑑証明書 500円 450円 420円

計算例:2つの銀行に申し込むとき、証明書代はいくらか

前提(仮置き)

  • 2つの銀行に申し込む
  • 銀行ごとに、履歴事項全部証明書と印鑑証明書を1通ずつ出す(原本を出す銀行を想定。銀行が返してくれるかは、今回は確認していない)
  • 手数料は、上の法務省の表の金額
請求の方法 履歴事項全部証明書 印鑑証明書 合計
書面請求(窓口) 600円 × 2 = 1,200円 500円 × 2 = 1,000円 2,200円
オンライン請求・送付 520円 × 2 = 1,040円 450円 × 2 = 900円 1,940円
オンライン請求・窓口受取 490円 × 2 = 980円 420円 × 2 = 840円 1,820円

一番安い方法と高い方法で、380円の差だ。金額より、期限切れで取り直す手間のほうが大きい。

書類を用意する順番は、この6ステップ

順番を間違えると、取り直しが出る。今回見た情報からは、次の順が無理が少ない。

  1. 申し込む銀行を決め、公式ページで必要書類を見る。 期限が違うので、最初に確かめる
  2. 設立時の書類をまとめる。 定款、申告受理及び認証証明書(株式会社)、出資者名簿(合同会社)など
  3. 事業の中身が分かる資料を作る。 契約書、発注書、請求書、会社案内、事業を1枚にまとめた紙など。時間がかかるので、早めに始める
  4. 本人確認書類を用意する。 運転免許証、マイナンバーカードなど。期限が切れていないか見る
  5. 申込みの直前に、履歴事項全部証明書と印鑑証明書を取る。 期限が短い書類は、最後に取る
  6. 銀行の指定した方法で申し込む。 窓口の予約が必要な銀行もある。りそな銀行は、PDFで提出し、原本は来店時に持参する形だ(2026年9月22日確認)

ポイントは、期限のある書類(5)は最後に取ることだ。先に取ると、他の準備に手間取ったときに期限が切れる。

チェックリスト:窓口に行く前に確かめること

□ 申し込む銀行の公式ページで、必要書類と有効期限を確かめた □ 履歴事項全部証明書が、その銀行の期限内(3か月・6か月など)に収まっている □ 法人の印鑑証明書が、一番短い期限(3か月)に収まっている □ 実質的支配者の書類(申告受理及び認証証明書、定款、出資者名簿など)を用意した □ 事業の中身が分かる資料を、1点以上用意した(契約書、発注書、請求書、会社案内など) □ 来店する人の顔写真付き本人確認書類を用意した(有効期限内) □ 代表者以外が行く場合は、委任状(法人の実印を押したもの)を用意した □ 法人の実印と、通帳に使う銀行印を持った □ 登記した住所と実際の事務所が違う場合の、追加資料を用意した

代表者以外が行くときと、住所が違うときの追加書類

条件によって、書類が増える。今回見たページに書かれていた追加分は、次のとおりだ(2026年9月22日確認)。

条件 追加で求められる書類
代表者以外が来店する 委任状(法人の実印を押印したもの)(名古屋銀行)。印鑑証明書が必要になる場合もある(りそな銀行は、印鑑証明書を「条件付き必須」とし、代表者が2名以上かどうか、取引担当者が代表者かどうかで変わると書いている。条件の細かい内容は、同行のページには記載なし)
登記した住所と事業所の住所が違う 公共料金の領収書など、法人名義の連絡先確認資料。発行日から6か月以内(楽天銀行)
許認可が要る業種 許認可証等(名古屋銀行、りそな銀行)
外国籍の代表者・来店者 在留カードなど(名古屋銀行、楽天銀行)

所要日数と、断られるときのこと

名古屋銀行は、申込みから口座開設まで「1~2週間」かかる場合があると書いている(名古屋銀行のページ、2026年10月8日確認)。同じ銀行のお知らせのページには「数日を要することがあります」とあり、書き方が2か所で違う。長いほうを目安にして、急ぎの振込や、取引先への口座の連絡がある人は余裕を見ておく。

同じページに、審査の結果、口座開設をお断りする場合があることも書かれている。書類を全部そろえても、通るとは限らない。断られたとき、理由は教えてもらえないことが多い。

作ったばかりの会社が断られると、事業そのものを否定されたように感じる人もいる。ただ、これは会社の価値の判定ではない。書類がそろっていても、別の銀行では通ることがある。ネット銀行での審査のポイントは、ネット銀行で法人口座を開設するに、信用金庫の場合は、信用金庫で法人口座を作るにまとめている。

文例:銀行への電話・問い合わせ

窓口に行く前に、電話かメールで確かめると、出直しが減る。〇〇の部分を書き換えて、そのまま使ってよい。

件名:法人口座の開設に必要な書類について

お世話になっております。〇月に〇〇の事業で会社を設立した、〇〇株式会社(合同会社)の〇〇と申します。

法人口座の開設を考えており、次の点を教えていただけますでしょうか。

1. 必要な書類の一覧を教えてください。
2. 履歴事項全部証明書と印鑑証明書は、発行から何か月以内のものが必要でしょうか。
3. 実質的支配者の確認には、設立時の書類(申告受理及び認証証明書/定款/出資者名簿)でよいでしょうか。設立したばかりで、法人税の確定申告書(別表二)はありません。
4. 事業の中身が分かる資料として、契約書のコピーと会社案内でよいでしょうか。
5. 申込みから口座開設まで、どのくらいの日数がかかりますか。

来店の予約が必要でしたら、〇月〇日の午前で希望します。

〇〇株式会社 〇〇 〇〇
電話:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

聞いた日付と担当者の名前は、メモしておく。

補足:この記事で確認できていないこと

調べた範囲では、この記事は、名古屋銀行、りそな銀行、楽天銀行の公式ページと、法務省の手数料の案内を元にしている。三井住友銀行のページは、文字化けで中身を確認できなかったので、この記事の表には入れていない(2026年9月22日確認)。みずほ銀行のページは、アクセスが拒否されて開けなかった(2026年9月22日確認)。

この記事を書いている時点で、筆者が法人口座を作った実体験は、この記事にはない。書類の中身は、公式ページの記載にもとづく整理だ。銀行の書類の条件は改定されることがある。申し込む前に、その銀行の最新の案内を見てほしい。税金や会計の判断は、税理士に聞いてほしい。

次にやること

申し込む銀行を1つ決め、その銀行の公式ページで「印鑑証明書は発行から何か月以内か」を確かめる。答えを紙に書き、その期限に収まる日から逆算して、履歴事項全部証明書と印鑑証明書を法務局で取る日を、カレンダーに入れる。

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会社を辞めて、会社をつくる準備をしている当事者です

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。2026年に退職し、いまは求職活動と並行して、会社を立ち上げる準備を検討している段階です。まだ登記はしていません。調べて確かめたことだけを書き、済んでいない手続きは「これから」と正直に書きます。体験のふりをしません。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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