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設立後に税務署へ出す書類一覧

この記事の結論
  • 給与支払事務所等の開設届出書は事務所開設の日から1か月以内に提出する(所得税法230条、国税庁)
  • 法人設立届出書は設立の日以後2か月以内に納税地の所轄税務署長へ提出し、添付書類は原則として定款等の写しのみでよい(法人税法148条・同法施行規則63条、国税庁)
  • 青色申告の承認申請書は設立の日以後3か月を経過した日と設立第1期の事業年度終了の日とのいずれか早い日の前日までに提出する(法人税法122条、国税庁)
  • 棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書は第1期確定申告書の提出期限までで、届け出なければ法定の評価方法・償却方法が自動適用される(国税庁「新設法人の届出書類」)
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書に法律上の提出期限は無いが、提出した月の翌月に支払う給与から適用されるのが原則(所得税法216条、国税庁)
この記事の内容
  1. 結論:一番早い期限は「1か月以内」
  2. 期限順チェックリスト:6つの書類を一覧で見る
  3. 1か月以内:給与支払事務所等の開設届出書
  4. 2か月以内:法人設立届出書
  5. 3か月経過日基準:青色申告の承認申請書
  6. 第1期確定申告書の提出期限まで:棚卸資産・減価償却の届出書
  7. 期限の定めなし:源泉所得税の納期の特例の承認申請書
  8. 資本金1,000万円以上なら消費税の届出も
  9. 税務署以外にも出す書類がある
  10. 実体験について、正直に書きます
  11. 次にやること

この記事は、会社の登記が終わったばかりで、次に税務署へ何を出せばいいのか分からず不安な人に向けて書いています。 結論から言うと、税務署への提出書類は期限が早い順に「給与支払事務所等の開設届出書(1か月以内)」「法人設立届出書(2か月以内)」「青色申告の承認申請書(3か月経過日基準)」の3つが必須級で、残りは任意です。以下、期限順に何を・どこへ・いつまでに出すかを整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 登記は終わったが、税務署に何を出せばいいのか一覧で見たことがない
  • 期限がバラバラで、どれを優先すればいいのか分からない
  • 出し忘れると何が起きるのか、事前に知っておきたい

結論:一番早い期限は「1か月以内」

会社を設立すると、税務署へ提出する書類が複数発生しますが、期限が一番早いのは「給与支払事務所等の開設届出書」の1か月以内です(所得税法230条)。次に「法人設立届出書」が2か月以内(法人税法148条)、そのあとに「青色申告の承認申請書」が続きます。この3つは、青色申告を除けば事実上ほぼ全ての新設法人が対象になる書類です。

ここが要点

「登記が終わった=手続き完了」ではありません。 登記は法務局への手続きで、税務署への届出は別の手続きです。登記完了日を起点に、複数の期限が同時にカウントダウンを始めます。

期限順チェックリスト:6つの書類を一覧で見る

まず全体像を、提出期限が早い順の一覧表で示します。

書類名 提出期限 必須/任意 根拠法令
給与支払事務所等の開設届出書 開設の日から1か月以内 役員報酬を払う時点で事実上必須 所得税法230条
法人設立届出書 設立の日以後2か月以内 必須 法人税法148条、同法施行規則63条
青色申告の承認申請書 設立の日以後3か月経過日と第1期終了日のいずれか早い日の前日まで 任意(出さないと白色申告扱い) 法人税法122条
棚卸資産の評価方法の届出書 第1期確定申告書の提出期限まで 任意(出さなければ法定評価方法) 国税庁「新設法人の届出書類」
減価償却資産の償却方法の届出書 第1期確定申告書の提出期限まで 任意(出さなければ法定償却方法) 国税庁「新設法人の届出書類」
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 法律上の期限の定めなし(提出翌月の給与から適用が原則) 任意 所得税法216条

確定申告書自体の提出期限は、事業年度終了の日の翌日から2か月以内です(法人税法74条、国税庁)。決算月をいつにするかで、上表の下2つの実質的な期限も変わります。

1か月以内:給与支払事務所等の開設届出書

代表者一人だけの会社でも、役員報酬を支払う時点でこの届出が必要になります。法人は個人事業主の開業届に相当する情報を持たないため、法人設立届出書とは別にこの届出が要ります(国税庁)。

  • 提出期限:給与支払事務所等を開設した日から1か月以内(所得税法230条)
  • 提出先:給与支払事務所等の所在地を所轄する税務署長

期限が最も早いので、登記完了後は真っ先にこの届出から着手すると、後続の期限に追われにくくなります。

2か月以内:法人設立届出書

法人の概要を税務署に知らせる、いわば設立の”本届出”です。

  • 提出期限:設立の日(=設立登記の日)以後2か月以内(法人税法148条、同法施行規則63条)
  • 提出先:納税地の所轄税務署長
  • 添付書類:定款等の写し。現在は原則としてこれのみでよく、登記事項証明書の添付は不要とされています(国税庁)
ここが要点

添付書類が「定款の写しのみ」で足りるのは、以前より簡素化された結果です。 古い情報を見て登記簿謄本まで準備すると、無駄な手間と発行手数料がかかります。提出前に国税庁の最新の記載要領を確認してください。

3か月経過日基準:青色申告の承認申請書

青色申告には欠損金の繰越控除などの税制上のメリットがありますが、自動的には適用されず、申請書を出して初めて認められます(法人税法122条)。

  • 提出期限:設立の日以後3か月を経過した日と、設立第1期の事業年度終了の日とのいずれか早い日の前日まで
  • 提出先:納税地の所轄税務署長

期限の計算がやや複雑なので具体例で示します。4月1日に設立し、決算月を3月に設定した場合、「3か月経過日」は7月1日、「第1期終了日」は翌年3月31日です。早い方は7月1日なので、その前日の6月30日までに提出する必要があります。決算月を近くに設定した会社ほど、この期限は早まります。

第1期確定申告書の提出期限まで:棚卸資産・減価償却の届出書

在庫を持つ事業や、固定資産を購入する事業では、評価方法・償却方法を選べる届出書があります。

届出書 出さなかった場合に適用される方法
棚卸資産の評価方法の届出書 最終仕入原価法(法定評価方法)
減価償却資産の償却方法の届出書 定率法(建物等の一部資産を除く。法定償却方法)

いずれも期限は第1期の確定申告書の提出期限と同じです(国税庁「新設法人の届出書類」)。在庫や固定資産をほとんど持たない一人会社であれば、優先度は上の2つより下がりますが、事業内容によっては節税に関わるため無視はできません。

期限の定めなし:源泉所得税の納期の特例の承認申請書

これは義務ではなく、給与の支給人員が常時10人未満の会社だけが選べる任意の制度です(所得税法216条)。毎月の源泉徴収税額の納付を、年2回(1〜6月分を7月10日まで、7〜12月分を翌年1月20日まで)のまとめ納付に変えられます。

  • 法律上の提出期限:定めなし
  • 適用開始の目安:提出した月の翌月に支払う給与から適用されるのが原則(国税庁)

一人社長で従業員がいない会社でも対象になるため、毎月の納付手続きを減らしたい場合は、他の届出とあわせて早めに出しておくと後がラクになります。

資本金1,000万円以上なら消費税の届出も

資本金が1,000万円以上の新設法人は、通常なら設立第1期・第2期に受けられる消費税の免税事業者の扱いが受けられません。この場合、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」を納税地の所轄税務署長へ提出します。法人設立届出書にこの旨を記載していれば、重ねて提出する必要はありません(国税庁)。提出期限は日数による明確な定めがなく、該当することとなった場合に「速やかに」提出することとされています(消費税法12条の2第1項、国税庁)。

資本金1,000万円未満で会社を始める場合は、この届出は不要です。インボイス登録を設立時にやるかどうかは、別のテーマとして扱います。

税務署以外にも出す書類がある

この記事は税務署へ出す書類に絞っていますが、法人設立届出書に相当する書類は、都道府県税事務所・市町村役場にも別途提出が必要です(東京23区は市町村分が不要)。提出期限は自治体によって異なり、税務署より短い場合があります。この記事では都道府県・市町村分の詳細までは扱っていません。

実体験について、正直に書きます

私の場合

正直に書きます。この記事を書いている2026年8月31日時点で、私自身はまだ合同会社の設立登記が完了しておらず、税務署への届出もこれから行う段階です。そのため、この記事は実際に提出を終えた記録ではなく、国税庁の公式情報と法令を基にした「調べた範囲では」の整理です。

登記が完了して実際に届出を出したら、どの順番で出したか、税務署の窓口で待った時間、電子申請(e-Tax)を使ったかどうかを、この記事に実体験として追記します。

次にやること

まず、登記完了日を確認したら、その日から1か月以内という一番早い期限(給与支払事務所等の開設届出書)を先にカレンダーに入れてください。 そのうえで法人設立届出書(2か月以内)、青色申告の承認申請書(3か月経過日基準)の順に準備を進めれば、必須級の3つは期限に追われずに終えられます。届出書の作成自体は、freee会社設立のようなサービスを使うと入力フォームから自動生成できるので、自分で様式を探す手間を省きたい場合は検討してください。


※本記事は2026年8月時点の法令・国税庁公式情報と、筆者個人の状況に基づくものです。提出期限・添付書類・様式は法改正や運用変更により変わることがあるため、実際の提出前には必ず国税庁の最新情報または管轄の税務署・税理士に確認してください。

出典 - 法人税法 第148条(内国普通法人等の設立の届出)、同法施行規則第63条 - 法人税法 第122条(青色申告の承認の申請) - 法人税法 第74条(確定申告) - 所得税法 第230条(給与等の支払をする事務所の開設等の届出) - 所得税法 第216条(源泉徴収に係る所得税の納期の特例) - 消費税法 第12条の2第1項(新設法人の納税義務の免除の特例) - No.5100 新設法人の届出書類|国税庁 - C1-4 内国普通法人等の設立の届出|国税庁 - C1-19 青色申告書の承認の申請|国税庁 - A2-7 給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出|国税庁 - A2-8 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請|国税庁 - D1-10 消費税の新設法人に該当する旨の届出手続|国税庁

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会社を辞めて、会社をつくる準備をしている当事者です

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。2026年に退職し、いまは求職活動と並行して、会社を立ち上げる準備を検討している段階です。まだ登記はしていません。調べて確かめたことだけを書き、済んでいない手続きは「これから」と正直に書きます。体験のふりをしません。

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